令和6年度 学校関係者評価
令和7年9月24日
学校法人緑ヶ丘学園
認定こども園 はやし幼稚園
認定こども園 厚木緑ヶ丘幼稚園
◎学校関係者評価とは
幼児のより良い育ちを支える学園の資質向上のため、認定こども園としての目標や取り組みなどの達成状況を明らかにして、その結果をもとに学園運営の改善を図るために実施するもの。
◎当学園の評価の方法
(1)職員自己評価
教職員全員で自園の良さや課題を把握し、教育目標の設定(Plan)→保育の実践(Do)→振り返り(Check)→改善(Action)のサイクルを繰り返すことで、保育の質の向上を目指す。
(2)保護者アンケート
両園の保護者会(若葉会、みどりの会)に所属する保護者へアンケート調査を実施。
(3)学校関係者評価
保護者、卒園児、職員、地域住民等の学校関係者により構成された評価委員会が、学園全体についてより客観的に評価する。尚、評価委員は学園の評議員会と外部理事、監事が兼務している。
◎学園の教育目標
【心豊かにたくましく】
豊かな感性に裏付けられ、健やかな心と体を持った子ども
自分の力で考え、行動できる、積極的で粘り強い子ども
生きいきとした個性を持ち、仲間を大切にし、皆で力を合わせる喜びを知っている子ども
◎令和6年度重点的に取り組んだ項目・目標・計画の振り返り
令和5年度の学校関係者評価の中で、令和6年度に重点的に取り組む課題を<教育の内容・方法>と設定していた。
令和6年度より、学園として、学年主任を担任との兼務ではなく全学年に別枠で配置するという大きな体制の変革を実施しており、「主体的・対話的で深い学び」(幼稚園教育要領)を、子どもたちの成長課題として希求するだけではなく、教職員自身が自らの保育に対する質の向上を目指す姿勢の基本として、体現していきたいと考え運営してきた。
・学園の教育目標である「心豊かにたくましく」
・幼稚園教育要領で求められている10の姿
・持続可能な社会を目指すSDGsの思想(当園では具体的に、自然への愛着を持ち、対話的教育を用いて民主的な思考と多様性を受け入れる感覚の育成、地球市民を育てていると考えている)
これらを、教育目標の核として日々の保育実践を見直し、改善していく。そのために、保育者自身がこれらの教育目標を共有し、コミュニケーションをもって深く理解し高め合うことができるように、取り組んでいくこととした。
具体的な目標としては、保育の面で
@ 個別指導計画の拡充
A 行事と生活をより密接にし、更に教育の質を上げていくこと
職員集団としては、
B同僚性の向上
を目指した。
@ 個別支援計画の拡充について
令和6年度より、全園児の計画を作成することとした。担任だけでなく、学年主任が一緒に記入や評価を行うため、より子どもを多面的に捉えることができるようになった。1年実施した結果として特に、年度末の要録の内容がより良い物となった。
書式としては、一度作成した後、手書きで追記していくかたちを取っているが、一年を通してコンスタントに取り組んでいくことにはまだ課題もある。
なかなか記載がはかどらないケースもあり、その他の業務との兼ね合い、書式の検討など運用方法も含め、改善していきたい。
A 行事と生活をより密接にし、更に教育の質を上げていくことについて
行事の負担を軽減することは、職員の労務負担を軽減する上で、避けては通れないものと考えている。
毎年その時の園児に合わせて、様々な行事を構築していくことは教育的に非常に意味のある業務と言えるが、それを簡単に済ませる、例えば例年と同じ内容に固定すれば、明らかに教育の質が低下してしまう。今まで、懸命に作り上げてきた行事に対し、負担を軽減しつつ教育の質を担保する方法を模索し、多くの職員が納得して取り組んでいけるように、行事のめあてや在り方をきちんと再考し、業務負担のかからない方法を模索していく予定である。
令和6年度は、生活展の展示の仕方を変更した。生活展の準備は、職員の残業が非常に多く、課題となっていた。そこで、絵を画用紙に張り付ける、名札、園児の紹介文を作成するなどの生活展独自の作業を省いた。また、年長の共同制作を実施せず、普段の生活の中で制作した物の展示とした。
年長が共同制作に取り組むことは、この時期大切なプロセスではあるが、当学園では日常生活の中でも、年長児がそれぞれ響き合うことで良いものを創り出す経験を積み重ねている。また、行事としては、卒園遠足で、協働的な力を育むことを目標に保育実践しているため、環境を十分に設定できていると考えた。
B 同僚性の向上について
令和6年度は、学年主任制の実施に伴い、定期的に両園の学年主任が会議を行い、情報交換・情報共有ができた。上記にもある行事の改革については、園ごとに職員や園児の現状が違うため、それぞれの園に合う行事の作り方を相談して創り上げていくことができた。
また、学年主任に限らず、サブリーダー的立場の職員もマネジメントに関して、複数の研修を積むことができた。職員集団として、マネジメントの能力が向上することで、より働きやすい職場作りができるように、支援していきたい。
また、幼児教育実践学会にて両園職員のポスター発表を実施しており、幼児教育の質向上に向けて、学園が取り組んでいる一端が成果となっている。
令和6年度は個別支援計画の作成を、担任と学年主任で行ったが、今後、他クラス、他学年の教職員等とも共有していくことで、「みんなの子どもをみんなで育てる」という意識を持ち、同僚性の向上を目指していきたい。
T.職員自己評価 項目の達成及び取り組み状況
今回(令和6年度)の職員自己評価では、評価方法を変更した。
令和5年度以前は、紙のアンケート用紙を配布し集計していたが、学園で導入しているれんらくアプリのアンケート機能を利用し、職員自己評価を実施した。
業務負担の軽減を目的に実施したが、職員の負担軽減、回答の回収等は容易になったものの、アプリの機能上、統計作業が非常に難しく、今後のアンケート方式については検討である。
今後も、職員自己評価を通して、職員一人ひとりが1年間の自分を振り返り、今後の保育に生かしていけるように学園としてのフォロー体制を整えていきたいと考えている。
U.保護者からの評価
厚木緑ヶ丘幼稚園は、みどりの会役員の20名に、はやし幼稚園は、若葉会役員の27名に協力していただき、無記名アンケートを実施。
保護者アンケートについても、令和5年度より書式を大きく変更しており、大項目それぞれに自由記述欄を設け、保護者より様々な意見をいただくことができた。
今までは数字のみの評価だったが、自由記載欄には忌憚のない意見を多くいただき、一部回答が必要なご意見には直接保護者との面談も実施した。
結果をまとめると、両園共に、全設問で@できている の回答が過半数であった。
@できている とAややできている を足すと、すべての設問で8〜10割の評価を頂いていることからも、学園の教育保育に対して保護者の理解を頂いていることを再認識できる結果となった。
また、C出来ていない の回答は両園合わせて0件であった。
ここでは、Bあまりできていない の回答が比較的多かった項目について精査する。
設問12「数量図形、文字などに興味が持てるような活動を取り入れていますか」
この設問は、残念ながら継続して、AややできているBあまりできていない の回答がある。
当学園では、子ども達が机に向かってワークを使用する等、皆で一斉に図形や文字、数字の書き方練習・トレーニングをすることはまずない。
なぜなら、幼児にとっての学習は、遊びや日常の生活の中で文字や数と触れ合い、徐々に興味を持ち、必要感を持って自ら関わることで、学習の意欲を育てることが先だからである。
これは幼児教育において子ども達を学びへ誘う根幹であり、この方法が子どもたちの好奇心や探求心を育て、将来的に学習に向かう姿勢を育てることになる、幼児に対する適切な指導であると信じているが、社会全体では早期教育に対する有用感が根強く、学園の教育内容を保護者に伝え、我が子を通して体験して頂き、実際に子どもの成長を感じ、理解して頂くために時間がかかるものである。場合によっては、就学後にはじめて理解していただけることも少なくない。
この問題は、現在、徐々に社会に理解が広がってきており、社会の価値観が多少変化してきているようだが、幼児教育の最先端の情報が一般の保護者へ行き届くまで、学園の保育を継続することで粘り強く示し続けていかなければならないだろう。
具体的な対策としては、6年前からクラスだよりにドキュメンテーションを採用している。これは、園での育ちの瞬間を職員が写真に撮り、その場面の状況や子ども達の発することばなどを付け、状況を分かりやすく伝える手法で、臨場感あふれる幼稚園の様子を保護者に報告することができる。これにより、多くの保護者が、園の活動はただ楽しく遊んでいるだけではなく、その保育環境並びに活動には保育者の教育的意図があること、幼児の発達に応じた教育保育があることを少しずつ知っていただくことを目的としている。
年長に関しては、なまえカード遊びやかるたなど数量図形、文字についての活動が分かりやすいこともあり、評価も概ね高い。しかしそれは、満三・年少〜年中期での発達に応じた教育保育課程があって、丁寧な積み重ねの上に在る状態であり、決して年長でいきなり始めたものではないことを保護者の皆様へお伝えし、丁寧に情報提供していきたいと考えている。
V.学校関係者評価委員会の評価
令和7年5月30日に実施された学園評議員会にて、学校関係者評価が実施された。
令和6年度の学園の活動を総括して報告し、学園の幼児教育について評価をいただいた。
評価結果としては、概ね「できている」との評価を頂いた。
特に、特別支援対象児への対応や、防災についての取り組みについて、高い評価を頂いた。
課題としては、園運営への保護者や地域住民の参画について、また、学校関係者評価委員(地域住民)が園のことを知らないことが多く、評価が難しいという意見も頂いた。今まで、公開保育や運動会などの行事の際には、学校関係者評価委員を招待しているが、参加してくださる委員が偏っていることも事実としてある。
学校関係者評価委員に限らず、地域住民に開かれた認定こども園・幼稚園となるためにも、地域開放を積極的に進めていきたい。
令和6年度の評価項目の達成状況
【評価 A:十分に成果があった B:成果があった C:少し成果があった D:成果がなかった】
@ 個別支援計画の拡充 【 B 】
…成果はあるが、課題も多い為。
A 行事と生活をより密接にし、更に教育の質を上げていくこと 【 B 】
…成果はあるが、行事の改革途中である。
B 同僚性の向上 【 C 】
…外部の研修の効果について、まだ判断が難しい。今後、職員自己評価で効果を計りたい。
◎総合的な評価結果
【 B 】
理由:令和6年度に学園として重点的に取り組んだ3項目について、年度を通して対策を講じた結果、総合結果を【B:成果があった】とした。
◎今後取り組む課題(令和7年度に向けて)
@同僚性の更なる向上を目指す。
同僚性とは、教職員同士が互いに支え合い、学び合い、協力し合う関係性を指す。 これは、教育現場での専門的な成長を促進し、指導力不足の教員を生まないために重要な要素とされている。同僚性は、教職員同士のコミュニケーションを通じて育まれ、保育内容の改善や充実に寄与するものとして、現在、学校教育現場では非常に重要視されている。
当学園では、令和6年度より、重点的に取り組む項目として挙がっていたが、初年度としては「同僚性とは何か」を知っていくという意味で、外部研修に頼る部分が大きかったと考えている。
今後、各園で同僚性を向上していく為にも、令和7年度は具体的な施策に取り組んでいきたい。
A 労務環境の改善
現在、当学園では就業規則の整備と様々な規則の公布が課題となっている。
現在でも子育てや介護をしながら就労している教職員に対して様々な支援があり、労務協定や就業規則は常時閲覧可能だが、多くの場合は対象者が制度を必要な状況になってから、相談を受け、改めて利用できる制度を探し、対応する流れとなっている。若い職員も多いため、事前にどのような支援を受けられるのかを知ることで、人生設計・生涯学習の一助となり、ライフスタイルの変化にも、職場環境の側が順応することを目指したい。
より働きやすく、快適な労務環境を目指すためにも、令和7年度取り組む課題とした。
